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9月23日、下村先生ご来阪
また2ヶ月以上開きましたが、ビッグニュースをお届けします。
2008年にノーベル化学賞を受賞された下村脩博士と同じく2008年にノーベル物理学賞を受賞された益川敏英博士が、9月23日にグランフロント大阪内のコングレコンベンションセンターで開催された”知と学びのサミット”「個性が育むサイエンスーノーベル賞受賞者が語る」(主催:株式会社コングレ、朝日新聞社、後援:京都大学大学院理学研究科、日本動物学会近畿支部)のため来阪され、私たちも展示でお手伝いをしました。司会は阿形さんでした。
午後2時〜4時が講演会で、私たち(石川助教宮田さん、中村さん、玉田君、写っていない古場君」は午前11時頃に集合してオリンパスの方々と準備し、12〜14時と16時〜17時の間に下村先生が発見された緑色蛍光タンパク質GFPおよびその誘導体(緑、青、赤)で光るメダカ個体とメダカ細胞を一般の方々、中高生や先生方に見ていただき、下村先生の発見が研究現場でどのように使われているのか、生物の研究にどのような大変革をもたらしたか、私が口頭で説明し(10回近く、声枯れそうでしたが、下村先生にも聞いていただきました)、実際に顕微鏡をのぞいて実感していただきました。ほとんどの方にとって初体験で、とても興味を持っていただいたようです。12期生の神田君が撮ってくれた細胞分裂時の核崩壊の様子は印象的で、GFPを使うとと、細胞が生きたままの状態で刻々と今何が起こっているか観察できるという私の説明に納得していただいたようです。中には、何回も説明を聞きに来られ、顕微鏡をのぞかれる80代と思われる男性もおられました。 下村先生は85歳とご高齢ですが、写真のように長身で、サイン攻めに遭われてもにこやかに対応されていました。石川君らもサインをいただいて大喜びです。20万匹ものオワンクラゲを材料にGFPの精製を成し遂げた(しかもイクオリンの副産物だった!)という「決してあきらめない」お気持ちを研究室全体で受け継ぎたいものです。
企画終了後、下村先生ご夫妻、益川先生、中村桂子先生、コングレや朝日新聞の方々と中華料理をいただきながら歓談し、下村先生と益川先生に握手をしていただいてお別れをしました。この連休前から、20日21日は仙台での小型魚類研究会に出席、21日夕方から京都内分泌同好会で講演、22日は剣道の伝達講習会(剣道の指導法を学ぶ年1回の必修科目)受講と行事がびっしりでしたが、心地よい疲れで締めくくることができました。阿形さん、お疲れ様でした。