Molecular Chaperones and the Heat Shock Response

2004年05月05日

2004年5月5日から9日まで Cold Spring Harbor Laboratory (New York)で開催されたミーティング (Molecular Chaperones and the Heat ShockResponse) に参加した山本君より

まだまだ予断を許さないイラク情勢であった2004年5月の連休最終日である5日の朝、伊丹空港から成田空港経由で JFK空港着という径路で、ニューヨーク州のロングアイランドにあるCold Spring Harbor Laboratory (CSHL)に向いました。出発日の前日はいつもより早く寝床に就いたのですが、数時間して目が覚めてしまい、そのまま寝過ごさないよう眠らぬまま朝の始発電車に乗って離陸の2時間近く前に伊丹空港に到着しました。後からやって来られた森先生に国内線は30分前でいいのにと笑われました。成田からの自身初の国際線では、12時間ほど殆ど眠らず映画を観ていました。JFK空港で空港の整備員の人を見て、はるばるアメリカへやってきたんだなぁとしみじみ思いました。JFK空港ではJALで一人旅をしていた吉田さんを待ってから、森先生、吉田さんと3人でバスに乗ってCSHLに辿り着きました。CSHLに着くと各人のネームプレートとこれから4泊する宿舎が割り当てられました。私はシャトルバスで15分の所にあるセミナリ−と呼ばれる宿舎に泊まることになりました。昔修道院だったと想像される建物で、こじんまりとした部屋には特に何もありませんでしたが、個室が与えられて恵まれていたのではないでしょうか。初日は夕方から口答発表、2-4日目は朝9時から2時間半ほど口答発表、午後2時からポスター発表が2時間半くらい、夜は7時半から3時間ほど口答発表で、最終日は午前中口答発表でした。Meeting期間中は、できる限り外国の他のラボの人と接するようにしました。幸いと言っていいのか日本の他のラボからの参加者で個人的に面識があったのは跡見先生(東大)1人でした。残りの先生方は私が知らないか私は知っていても先生方が私を認識されておられないという情況でしたので、見知らぬ外国人ばかりのなかでも自然と1人で居られる気楽さもありました。Meeting期間中は、ポスター発表者に質問したり、シャトルバスやCSHLでの朝昼晩の食事の席で隣になったことをきっかけにして他のラボの人達と話をする機会に恵まれました。Meetingの規模が小さいせいも重なってか、参加していた皆さんには気さくな方が多く私にもよく話し掛けてくださったのは有り難かったです。今まで日本で参加した学会は規模が大きいものばかりで、このような経験は初めてであり嬉しくもありました。大変打ち解けて仲良くなった人も何人かできたり、思わぬところから知り合いが増えたりもしました。特に、海外でUPRの研究をしているラボ(Drs. L. Glimcher, L. Hendershot, R. Kaufman, and A. Lee) の研究者で私が最近読んだ論文の筆頭著者達と直接話をすることは出発前からの一番の希望でもありました。こういった人達と直に話す機会を持つことができ、皆さんの洞察力や思慮深さに感心させられました。参加にあたっては少し悩みましたが、思いきって行って良かったです。最後に、国内外を通じて初の学会発表をCSHLで行う機会を与えてくださった森先生のご厚意に、この場をお借りして感謝の念を示させていただきます。