研究内容
森教授 2024 BBVA 財団 Frontiers of Knowledge Award
1月23日 (火) 朝起きてメールを見たら、スペインの BBVA 財団が、Franz-Ulrich Hartl、Arthur Horwich (シャペロンがどのようにしてタンパク質の高次構造形成を介助するのかを解明した2人)、Peter Walter とあなたに Frontiers of Knowledge Award (Biology and Biomedicine category in the 16th edition) を授与するという連絡が入っていてビックリ。聞いたこともなかった賞ですが、日本人では、山中伸弥先生 (京都大)、眞鍋淑郎先生 (プリンストン大)、清滝信宏先生 (プリンストン大) に続き4人目の受賞という名誉なものでした。おまけに、プレスリリースのためにすぐに電話せよ、また、短いインタービューのために video crew を送るから対応せよという慌ただしさ。最初は東京の crew から連絡があったのですが、最終的に京都在住のフランス人カメラマンがやってきて撮影して行きました。その後、いろいろやりとりがあり、4月25日 (木) の午後に、東京から video crew が再びやってきてたくさん撮影して行きました。そのほんの一部が授賞式で放映されました。
授賞式は6月、スペイン北部の街 Bilbao (ビルバオ)。16日(日) 関空で前泊し、17日 (月) 朝にルフトハンザ航空でミュンヘンに飛びました。南回りなので長かった。ミュンヘンでの待ち時間が長く、ビルバオ行き便の出発も遅れたので、ビルバオのホテルに着いたのは18日 (火) の夜中0時半頃でした。18日昼から授賞式のリハーサルがあり、共同受賞者3人と再会。その夜は Hartl が行ったことがあるという店 (AMAREN) でステーキを食べました。今回初めて気がついたのですが、ドイツ、フランス、スペインに時差はないのです。従って、スペインの朝も夜も遅く、夜10時くらいにならないと暗くなりません。レストランの夜の部は20時半から始まるのが普通です。この夕食が遅いのには苦しみました。お店の食器が洗練されていてワインも美味しく、前菜のタコで私は十分満足でした。
メインは、雄牛肉と雌牛肉を食べ比べようということになりました。私には雄牛肉は硬く、雌牛肉を美味しくいただきましたが、夜9時を過ぎていたのでそれほど食べられません。西洋人はやっぱたくさん肉を食べるんだあと感心してしまいました。
19日 (水) のやや遅い午後に welcome lunch がありました。見た目は少なそうですが、私にはボリュームたっぷりで、デザートを半分も食べられませんでした。夕方からコンサートがあり、それまで街を歩きたかったのでワインは舐める程度に抑えておきました。
前菜:アカザエビとラビオリ、メイン:スズキ、デザート:ヨーグルトとマンゴームース添えのプリン
夕方から大人数のオーケストラによるコンサートが開催されました。素晴らしかったんだろうと思います。が、コンサート終了後にホテルに戻って夜10時からディナーにはちょっと閉口でした。
授賞式は20日 (木) の19時半から2時間。本来なら全員が acceptance speech をすべきなのですが、今回は8分野17人の受賞者がいるので、代表者のみが行いました。私のは18日の夕方に acceptance speech の recording を行なって、ウェブ上で見聞きできるようになっています。
授賞式で名前を呼ばれて、財団の理事長から賞状を受け取り、4人の受賞者と一緒に写真撮影。Hartl に続いて Peter が acceptance speech をした後でハグ。とても厳かなセレモニーでした。光栄です。
ストックホルムでの Nobel Forum に招待された時に飛行機から荷物が出て来ず、デパートへ行ってスーツを買ったことはブログに書きましたが、その時に店員さんに選んでもらったシャツとネクタイを着けたら、Hartl と Peter がすごくいいと言ってくれました。授賞式の後はカクテルパーティ。何人かに一緒の写真をせがまれましたし acceptance speech がよかったと言ってくれた女性もいました。
4人で、情報通信技術分野で単独受賞された金出武雄先生ご夫妻と、お世話になった財団の方とも。