研究内容

森教授 2018年度 安藤百福賞大賞受賞

本日 (3月30日)、感動的な最終回を迎えたNHKの朝ドラ「まんぷく」主人公のモデルである安藤百福氏の名を冠する賞が存在することは知っていました。百福氏の理念である「食創為世(食を創り世のためにつくす)」に基づいて設立された「食創会」が食文化振興に貢献する方を表彰するものなので、私には関係ないと思っておりました。ところが昨秋、私がその大賞受賞者に内定したとのビックリするような連絡がありましたので、有り難いこととお受けいたしました。

昨年末にプレスリリースされましたが、授賞式は3月12日 (火) の午後にホテルニューオータニ東京で行われました。食創会の現会長は小泉純一郎元首相で、授賞式前と授賞式後の食事会の際にお話しさせてもらうことができました。やはり、オーラが出ていますね。小泉先生と食創会の安藤宏基理事長 (まんぷくでの立花源さんです) と私の3人で短い記者会見を行い (写真左)、記念写真撮影後 (写真中)、小泉先生から表彰状を直接いただきました (写真右)。

Momofuku-1 Momofuku-2 Momofuku-3

授賞式に来賓として2人の現職大臣(農林水産省と文部科学省)が来られてスピーチされたのにまた驚きました。百福氏は故福田赳夫先生のご自宅に出入りされていて、その際に、福田先生の書生をされていた小泉先生と出会われたそうです。それにしても、一代でここまでのものを築かれた百福氏はまさに超人ですね。ハレー彗星の接近とともに生まれ (明治43年)、スペース・ラム (宇宙食ラーメン) の開発とともに逝かれた (平成19年、96歳) 百福氏の社葬は、その人生を象徴するように「宇宙葬」と名付けられて京セラドーム大阪で盛大に行われたそうです。合掌。

授賞式後に約1時間の受賞講演を行いました。DNAを説明するときには、進次郎さんが今ご活躍なのは純一郎先生のDNAを受け継がれているからですねと、軽口をたたかせてもらいながら、小胞体ストレス応答をわかりやすく解説し、この研究が健康寿命の延伸につながる有用な食品の開発にも貢献できることをお話ししましたところ、安藤理事長は「小学生でもわかるように話してくれた。これを聞けば科学への興味をもつのではないか」と仰ってくださいました。

Momofuku-4

授賞式と食事会には女優の竹下景子さんも出席されていました (写真上、後列左から5人目)。食創会のご厚意で両親を倉敷から呼び寄せることができ、親孝行ができました。今回は、有用食品の開発という新たな視点を得ることができた受賞でした。