森先生について

Dr. Mori is a leading researcher in 
the field of Protein Quality Control,
   focusing on the biological and
  physiological importance of the 
Unfolded Protein Response (UPR).

mori (at) upr.biophys.kyoto-u.ac.jp


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受賞リストを更新しました。ご覧あれ。

2016年06月05日

一般向け生命科学入門書「細胞の中の分子生物学」を上梓

2016年06月01日

Book

私の最初で最後の一般向け本が講談社・ブルーバックスから5月20日(金)に発売されました。972 円というお求めやすいお値段です。電子書籍としても同じ値段で販売されています。

教授になって講義を始めてから13年目です。理学部では数学・物理・化学・地学・生物を最初から分けずに1学科として学生を募集し、3回生になるときに専門を選択してもらいます。少しでも多くの学生にミクロ系生物学に興味を持って欲しいと思って、わかって面白い・分子生物学、細胞生物学 (以上2回生向け)、細胞内情報発信学 (3回生向け) の講義を行ってきたつもりです。

これとは別に、全学共通科目といって、1回生対象ですが、誰が受講してもよい講義の1つ「生命現象の生物物理学 (今年から生物物理学入門に改名)」を2回 (1回90分) 担当しています。この講義受講生の半数以上が高校時代に全く生物を履修していない学生達である一方、生物で大学受験をした学生達もいるという、とんでもなくヘテロな集団が相手です。そこで、DNAが遺伝物質であるところから始め、色々な解説を行った後、最後は小胞体ストレス応答まで持って行っています。講義中に寝られないように、様々な工夫をしているつもりです。その結果、95%以上の受講生が楽しかった、面白かったとコメントしてくれるようになりました。

本書は、この「生命現象の生物物理学 (今年から生物物理学入門に改名)」を下地にして、高校生から一般の方々がわかる程度に分子生物学と細胞生物学の知識を入れています。主に通勤時間を使って昨年の夏から書き始め、本当に多くの時間を費やしました。昨年の12月のインド出張からブログを更新できなかったのもこの本を執筆するためでした。そのインド出張時、行きの飛行機内とバンコクでの8時間近くの乗り継ぎの際もひたすら書き続けました。10万語超えの大作ですが、ソフトなタッチと様々な工夫により、これまでにない画期的な入門書ができたと自負しています。

発売1週間後の5月27日 (金) の夕方に、アマゾン売れ筋ランキングの遺伝子・分子生物学部門で1位に躍り出て、その後もずっと1位をキープしています。その上の生物・バイオテクノロジー部門でも5月31日 (火) に1位を獲得しています (1時間ごとにランキングは更新されますので、こちらの順位は変動しています)。

幅広い事項について、トリヴィア (雑学的知識) とともに解説していますので、大学院生でもきっと新しい知識が得られるはずです。是非手にとってお読みください。


インド、プネーの石窟、続き(2つ下、5月25日のブログから読んでください)

2016年05月26日

(3)Bedse caves(学生達も初めて訪れる、まさに秘境という感じのところでした、何度も何度も道を尋ねてやっと到着)

山に囲まれた草原に登山道出現。かなり急な坂をかなりの時間かけて登りました。中:下からの写真。右:上からの写真。
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(1)の石窟よりやや小さい規模。管理人もいないので、学生達はよじ登りました。
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登山道を降りる途中で、学生達は野生のマンゴー取り。
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帰り道、映画「エヴェレスト、神々の山嶺」で阿部寛が住んでいた麓の山のようなところを通りましたが、ここでも子供達はクリケットに興じていました。右の写真はプネー大学で最も古い建物。以上です。お楽しみいただけましたでしょうか。


インド・プネーの石窟

2016年05月26日

ニューデリー観光を終えてプネーへ。学生が迎えに来てくれてゲストハウスへ。エアコン完備の広い部屋に宿泊させてくれました。9日夜は学生達がレストランへ、10日夜は大学側がレストランへ連れて行ってくれましたので、やはりカレーばっかりでしたが、とても美味しくいただきました。インドでも都会だといい感じですね。コルコタは産業のない貧しいところでしたが、プネーは今発展中の都市でした。

3India-1 10日は朝6時出発で (渋滞を避けるため、写真のように明るくなり始めた頃)、学生達が車で観光に連れて行ってくれました。3カ所の石窟めぐりです。今回の旅では、インドの石の文化を存分に味わうことができました。いずれの石窟も紀元前2世紀頃から岩山に彫られたもので、その大きさに圧倒された感があります。 細かな装飾も施されていました。本当にどうやって彫ったのでしょうか。ガイドブックにも載っていない場所ですので、写真でお楽しみ下さい。アップアンドダウンを良く歩きました。明け方、雷とともに大雨が降ったので、さわやかな一日となり、ラッキーでした。心地よい疲れで、Public lecture に臨むことができました。

(1)Bhaja caves(管理人がいるだけで、あまり人は訪ねてこない様子です)

山に囲まれた平原に(遠くの山が水平に切り取られているように見えますが、集団で住んでいた様です、敵の攻撃から守りやすかった)、舗装された登り坂があり、しばらく行くと石窟が現れました。早朝に着いたので、まだ管理人が来る前でした。
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石窟の全容
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案内してくれた学生達と (後列右のひげ男が招待メールをくれた Pravin)、ストゥーパ (釈迦が荼毘に付された際に残された仏舎利を納めた塚)、彫刻。
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(2)Karla caves(仏教寺院、完全に観光化されていて、登山道の両脇に店が並んでいました)

規模はさらにスケールアップ。ホントにビックリな大きさでした。
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全ての壁に見事な彫刻。
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柱の上にも人と動物の彫刻。全て模様が異なっています。
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2回目のインド、ニューデリー&プネー

2016年05月25日

5月8日 (日) 〜12日 (木) にインドへ行ってきました。去年の12月のコルコタ行きでインドには懲りた感があったのですが、3月初めにプネー (インド南西部) の学生から、学生主催の細胞生物学ミニシンポジウム (第2回、学生が企画から運営まで全てを担当するのが主旨) に出席して講演して欲しいという招待メールが届きました。今回は旅費を出してくれる、学生からの招待は断りにくい、たまたまその週の講義は金曜日のみ、と3つ重なったので、招待を受けることにしました。首都ニューデリーと現地プネーで半日ずつの観光をしたのですが、それらについては後回しにします。5月は最も気候がよい月だろうと勝手に想像していたら、真逆で、インドでは1年の中で5月が最も暑い月なのだそうです。覚悟して行きましたが、日頃の行いが良いせいか、観光したときだけ気温がさほど上がらず、ラッキーでした。全体的に、今回のインド旅行はとてもよく、また来てもいいなあとインドを見直すよい機会となりました。  

依頼は2つありました。10日 (火) に学部生・修士学生向けの Public lecture、11日 (水) のミニシンポジウムで特別講演を行うことです。

旅費を支給してもらうためにはインド航空のエコノミー使用が条件で、フライトスケジュールを調べてもらうと、9日 (月) 朝に伊丹空港を発つと、成田空港を経てその夜にプネーに着くことができるのですが、ニューデリーでの乗り継ぎ時間が1時間半しかありません。インド航空はよく遅れるというので、余裕を持って8日 (日) 朝に伊丹空港を発ってニューデリーで一泊することにしました。行きの飛行機は空いていて、3席分使えましたので、横になって少しの間うとうとでき、その後はスライド作成に専念することができました。 

10日 (火) 午後4時からのPublic lectureでは、去年の3月に第7回 HOPE meeting (日本学術振興会主催) で行った講演「田舎者の少年がどうやってラスカー賞受賞者になったか?」にさらに磨きをかけた講演を行うと、これがほとんどの聴衆に大好評でした。
https://www.jsps.go.jp/hope/img/7th_HOPE_Meeting_Report.pdf

大学の建物の建築に関わっている年配の方も聞きにきてくれ、自分は生物学者ではないが、よくわかったと言ってくださいました。質問をしてくれた学生が、講演後に演壇まで来てくれ、私の講演の案内チラシをみて随分と遠くから聞きに来てくれたことがわかり、さらに一緒に連れてきた高校生の妹さんに至っては、感極まって泣きそうな表情をしているではないかですか。私の思いが伝わったという感慨にひたりました。

2India-1 11日 (水) 朝からのミニシンポジウムでは私がトップバッターで、小胞体ストレス応答について酵母を使った解析の最初から最新のメダカを使った生理的小胞体ストレスの解明までを45分で話し、これも好評でした。インド人は早口なので、質問を聞き取りにくく、ちょっと困りましたが。右のように楯をもらいました。

講演後昼食を取った後、車でムンバイ (旧ボンベイ) 空港まで送ってもらいました。木曜日に日本に着くには、水曜日夜にムンバイ発の飛行機に乗らなければならないのです。コルコタでの車の猛スピードに辟易していましたので、安全な運転手を雇ってくれと頼んでおきました。この運転手が他車を追い越す度にクラクションを鳴らす (追い越す車がフラフラ寄ってこないようにするため、彼はそれが安全運転だと信じている) のに閉口しましたが、運転技術は確かな人でした。3時間半かかるといっていましたが、2時間半で着きました。高速道路は良く整備されていて景色も良く気持ちの良いドライブでした。ただ、インターチェンジがなく、都市部に来ると信号のあるゴミゴミした町中を通るのがちょっと奇妙でしたが。

8日 (日) に戻ります。11期生の鍵山君が商社マンとしてニューデリーで働いていますので、事前に連絡をとったら、空港まで迎えに来てくれました。空港近くのホテルまで車 (運転手とエアコン付き) で送ってくれ、さらにレストランに連れて行ってくれました。インドにはべジタリアンが多く、料理はベジタリアンとノン・ベジタリアン (チキンとマトンのみ) 用に分かれています。それぞれ盛り合わせを1皿ずつ頼んだらお腹一杯でメインに進めませんでした。ビール2杯ずつ、ワイン1本、盛り合わせ2皿ずつで、何と2万円!インドのレストランの値段の高さにビックリでした。

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翌日も鍵山君が休みを取って (私も休暇取得) 車で観光案内をしてくれ、とても効率よく名所を見て回ることができました。インド門 (第1次世界大戦で戦死したインド兵士の慰霊碑、上段左)、レッド・フォート (ムガル帝国時代の赤い城、月曜日なので休館、上段中)、フマユーン廟 (ムガル第2代皇帝の墓、上段右)、クトウブ・ミーナール (下段左) で、インド門以外は世界遺産に登録されています。ミーナールはモスクの尖塔のことで、インド最初のイスラム王朝である奴隷王朝がヒンドウ教徒に対する勝利を記念して建てたもの。脇には高さ7mの鉄柱が立っていて、未だに錆びていないとのこと (下段中)。未完成の塔もありました (下段右)。

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レッド・フォートから目抜き通りを歩きました。饐えたような強烈なにおいが発せられていましたが、とてもエネルギッシュでした。

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ここらあたりはガイドブックに載っている名所ですので簡単に紹介し、プネーでの観光を別項目でたっぷりご紹介します。お楽しみに。


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森研究室鍵論文

  • EDEM2 initiates mammalian glycoprotein ERAD by catalyzing the first mannose trimming step.
    J. Cell Biol., 2014
  • ATF6α/β-mediated adjustment of ER chaperone levels is essential for development of the notochord in medaka fish
    Mol. Biol. Cell, 2013
  • Induction of Liver Steatosis and Lipid Droplet Formation in ATF6α-knockout Mice Burdened with Pharmacological Endoplasmic Reticulum Stress
    Mol. Biol. Cell, 2010
  • ATF6 is a transcription factor specializing in the regulation of quality control proteins in the endoplasmic reticulum
    Cell Struc. Func., 2008
  • Transcriptional induction of mammalian ER quality control proteins is mediated by single or combined action of ATF6α and XBP1
    Dev. Cell, 2007
  • A time-dependent phase shift in the mammalian unfolded protein response
    Dev. Cell, 2003
  • XBP1 mRNA is induced by ATF6 and spliced by IRE1 in response to ER stress to produce a highly active transcription factor
    Cell, 2001
  • Mammalian transcription factor ATF6 is synthesized as a transmembrane protein and activated by proteolysis in response to endoplasmic reticulum stress
    Mol. Biol. Cell, 1999
  • Identification of the cis-acting endoplasmic reticulum stress response element responsible for transcriptional induction of mammalian glucose-regulated proteins; involvement of basic leucine zipper transcription factors
    J. Biol. Chem., 1998
  • Endoplasmic reticulum stress-induced mRNA splicing permits synthesis of transcription factor Hac1p/Ern4p that activates the unfolded protein response
    Mol. Biol. Cell, 1997
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