研究内容

森教授 2016 恩賜賞・日本学士院賞受賞

6月27日 (月) に東京上野の日本学士院で行われた今年の恩賜賞・日本学士院賞の授賞式に出席しました。第1回は明治44年 (1911年) に授与され、日本の学術賞としては最も権威のある賞です。当日9時頃に会場に到着し、モーニングを着用して、まずはしばし歓談です。過去の受賞者の多くの方々が出席されていました。真ん中の写真奥右手はノーベル化学賞受賞の野依良治先生。右の写真の中央はフィールズ賞受賞の数学者森重文先生。山中伸弥先生も来られていました。

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前日に授賞式のリハーサルが行われ、また10人の受賞者がそれぞれのブースに展示物を並べました。私は、重かったですが、ガードナー賞とラスカー賞のトロフィーを持って行き、展示しました。10時半過ぎに天皇皇后両陛下がこの展示室にお見えになり、各自1分間のご説明と2分間の御下問に対する回答時間がありました。それでも10人を回ると30分以上かかりますし、ご姿勢を全く崩されませんので、やはりご負担はとても重いと拝察いたしました。私は、朝日賞受賞時に作ってもらったパネルを使ってご説明しました。熱心に聞いてくださいました。最後の写真、皇后陛下は私の生命科学入門書をご覧になっておられます。この仕組みを使って抗がん剤の開発にも取り組んでおりますと申し上げますと、人の役にも立つのですねと天皇陛下からお言葉を賜った記憶しています。

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11時半から授賞式が行われ、両陛下ご臨席の中、杉村隆学士院長から学士院賞 (賞状とメダル) をいただきました。別途、恩賜賞として、賞状と菊のご紋付きの花瓶を賜りました。12時頃から1時間ほど祝賀パーティーがあって、学士院での行事は終了となりました。

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Imperial19 午後2時過ぎから、10人の受賞者と3人の新会員は皇居に赴き、宮中茶会に招かれました。茶道の作法をしりませんので、どうしようかと思っていましたが、実際は遅い昼食会で、3時半頃からフランス料理が5品出てきました。テーブルは5つ。配置表をみると、私の目の前に両陛下がおられて大緊張。わかったことは、歓談しながら1品を約15分かけていただき、終わると皇族方がテーブルを移動されることでした。両陛下には午前中の続きの研究の話をさせていただきました。次は侍従長ご一行、宮内庁長官ご
Imperial20 一行、秋篠宮殿下妃殿下、最後に皇太子殿下の順番で計1
時間半歓談させていただきました。貴重な経験でした。

行事はまだ続き、6時半から帝国ホテルにて馳浩文部科学大臣主催の晩餐会に招かれました。和食の軽いコースでした。村松友視著「私、プロレスの見方です」を愛読した私ですので、大臣と同席できてとてもうれしく思いました。たったの10ヶ月で大臣交代となったのはとても残念です。研究と教育の現場に非常ベルが鳴っているとご発言されていましたので。無念の涙が印象的でしたね。

8時頃に終了してかなりヘトヘトでしたが、翌日の2限目に細胞生物学の講義がありますので、東京駅まで送ってもらい帰京しました。本当にとってもながーい1日でした。